
<ミリオンマイラーとは何か>
ミリオンマイラープログラムとは、各航空会社が超ヘビーユーザーに対して提供するマイレージサービスの俗称です。各社、通算の航空距離がミリオンマイル(つまり、百万マイル)の基準などを達成した方にそのサービスを提供しており、そういった方をミリオンマイラーと呼びます。なお、各社のミリオンマイルに関するプログラムでは、ミリオンマイル(百万マイル)に到達しなくとも、例えば50万マイル程度の到達者に対しても一部サービスを提供しています。また、JALの場合は公式にはミリオンマイラーという呼称はしておらず、JAL Life Statusプログラムとして、各種基準を達成した方には「Star」などの称号を付与しています。
ミリオンマイラーへの道は険しいです。1マイルが約1.85kmですから、百万マイルは約185万kmということになります。地球一周が約4万キロですので、百万マイルを目指すには地球約50周もの距離の飛行が必要になります。もちろん、各社ミリオンマイル達成の定義が異なる(単純な飛行距離ではないこともあります)ので、おおよそこの程度というところですが、いずれにせよかなり高いハードルであることは間違いないでしょう。
通常のステイタスでは、ANAとJALはそれぞれダイヤモンドという最上位ステイタスを用意していますが、それらのステイタスはいずれも単年限りのものになります。このミリオンマイラーという称号は、長年にわたり各航空会社を重用した結果享受できるプログラムになります。
ANAやJAL以外の航空会社(フルサービスキャリア)も名称は異なりますが、このようなヘビーユーザー向け生涯プログラムを採用しています。ANAはミリオンマイラープログラム、JALはJAL Life Status プログラムとそれぞれ呼称しています。
なお、これらのプログラムで100万マイル近く貯めることに、実用上のメリットはあまり大きくありません。もちろん、マイルの有効期限廃止などの実用上のメリットはないわけではないですが、それが欲しいがために目指す、という方は少ないでしょう。むしろ、よく航空会社を使ってくれるユーザーへのご褒美という位置づけが正しいでしょう。あるいは、より高みを目指すユーザー自身の名誉のためかもしれません。
ただし、JALのJGC会員になるためには、このプログラムで1,500Life Statusポイント(30万マイルのフライト相当)を貯めるより他の方法がないので、その特典に限っては極めて重要と言えるでしょう。もっともこれは30万マイル相当の特典ですので、ミリオンマイラーというよりは、その過程のサービスになります
その特典を除けば、ミリオンマイラーを目指すというのはあまり現実的ではありません。プラチナやサファイアなどの各種ステイタスは、目指すことである程度現実的に達成でき、かつそのメリットは、よく航空会社を利用するユーザーにとっては大きいものでした。しかしミリオンマイラーに関しては、おおむねそうではないと言い切れます。つまり、現実的にも達成困難で、かつ得られる実用上のメリットは少ないのです。そのため、「ある日自然と達成できていた」という形で達成する方が正しい姿でしょう。
ミリオンマイラーという称号を採算度外視で獲得したい方は、積極的に狙っても良いかもしれません。ただし、一社でミリオンマイラーになるならば、複数社(ANAとJAL)でそれぞれ上級会員を目指したほうが、メリットが大きいかもしれません。
なお、ミリオンマイラープログラムと言っても、100万マイルに到達する前に各社記念品が貰えます。ANAは50万LTマイルから、JALは国際線フライト5万マイル相当(=250 Life Statusポイント)からそれぞれ記念品が貰えますので、100万マイルに届かない場合でも、そのサービスの一部を受けることができます。また、特にJALの場合は総飛行距離だけではなく多種多様なサービスを利用することでポイントを取得できますので、厳密には「ミリオンマイラープログラム」とは言えないでしょう。繰り返しになりますが、公式もミリオンマイラープログラムとは呼称していません。
<ミリオンマイラーになる難易度>
ミリオンマイラーになる難易度は、ANAと新JAL(Life Statusプログラム)、そして旧JAL(JGC Life Mileage)で大きく異なるでしょう。
まず飛行距離で見たときには、ANAは国内線・国際線距離の合算であるため、国際線の距離しか計上されないJALと較べると、比較的容易と言えます。
しかしそれでも、100万マイルは地球約50周分(一周4万km)、東京沖縄を500往復以上が必要になりますので、決して簡単とは言えません。
他方、旧JALには国内線搭乗1250回で100マイル相当のフライトをした際と同じ亀タグが貰えるため、事実上ミリオンマイラーとして扱われました。これは路線を選べば比較的、少なくとも地球50周分の距離を飛行するのに比べると容易に達成できたと言えます。
国内では一日最大5往復できる路線として、「福岡―宮崎」間などが知られています。その距離は131マイルで、1時間足らずの飛行時間になります。仮に少し余裕を見て1日4往復、合計8回の搭乗ができると仮定しましょう。
1250回の目標に到達するには、1250回÷8回/日≒160日、ということになります。ちなみに、飛行距離は131マイル×1250回≒16.4万マイルで、ミリオンマイルには随分届きません。しかし、これでもプログラム的にはミリオンマイラー達成になります。これは(難しいとはいえ)比較的簡単と言えるでしょう。
しかしこの方式は新JALには引き継がれておらず、そもそも新JALにはミリオンマイラーという概念はありません。なぜなら、節目の100万マイル相当に対応する基準はなく、その前後の基準は60万マイル相当と、120万マイル相当であるためです。つまり、新しいJALのプログラムは、ミリオンマイラー(100万マイル)という節目は無視されているということになります。
つまるところ、現在日本では純粋なミリオンマイラーという称号やそれを示すタグは、ANAでしか獲得できないということです。少し残念に思う方もいるかもしれません。


