ANAでは、プラチナ以上の上級会員に一度なってしまえば、年間1万5,000円前後でその資格を維持できます。ただし、イニシャルコストとして少なく見積もっても30万円以上、おおむね50万円前後の費用をかけてフライトをしなければ、上級会員になれません。加えてフライトの際は宿泊費などもかかります。JALでも同様に、一定のポイントを貯めれば上級会員になれます。
航空会社の想定としては、「よく自社サービスを利用してくれる人」に対して、特典という位置づけでステイタスというサービスを設けています。しかし、ちょっと無理をしてまで(=このイニシャルコストとランニングコストを乗り越えてまで)、修行をして上級会員になるべき人は、どのような人なのでしょうか。
飛行機に乗る機会がそれなりに多いあまねく全ての人は、もちろん上級会員になるべきです。上級会員であれば優先搭乗やラウンジ利用などのサービスを享受できるためフライトの快適度が大きく上がり、そしてその恩恵を受ける回数が多いからです。これは自明ですね。
しかしそれ以外にも、上級会員になっておいても損はない属性の方がいます。

<金銭的に余裕がある人>
あまり飛行機に乗る頻度が高くない方でも、金銭的に余裕がある方は上級会員になっておくと良いはずです。普段から飛行機以外でもハイレベルなサービスに慣れていらっしゃる方は、普通の搭乗者と同じように列に並んだりすることの苦痛はおそらく大きいはずです。金額的には50万円前後で上級会員になれるため、今後長らく航空会社にお世話になることを考えると、悪い投資ではないはずです。特にANAの場合は、プラチナステイタスに到達すれば、年会費だけを支払えば今後生涯にわたって上級会員のサービスを受けることができます。少なくとも、毎回ビジネスクラスやファーストクラスの飛行機を利用して、上級会員並みのサービスを受けるよりはコストパフォーマンスがよいでしょう(ビジネス・ファーストクラスなどの航空券を持っていれば、上級会員並みに優遇はされます)。
そういった方が上級会員を目指す場合は、同じ場所を何度も往復してステイタスポイントを稼ぐいわゆる「修行」ではなく、旅行のためにビジネスクラスや、場合によってはファーストクラスの座席で長距離を何度か移動すれば、自然と上級会員になっているはずです。
<上級会員のステイタスが欲しい人>
ステイタスが欲しい、というのも良い動機の一つでしょう。
例えば、アメックスやダイナースは俗にステイタスカードと言われています。機能としては他のカードとあまり大差はないのですが、それを保持することができるということは、何かしら一定の成功を収めた証左になるということで、そういった類のカードを持っていることずばりそのことがステイタスであると一部では理解されています。
航空会社のステイタスも同じで、飛行機に上級会員になれるほどの回数搭乗できるほどの能力や財力を有している、と他人から思われるかもしれません。あるいは自己満足でも構わないのですが、いずれにせよステイタスを持っていること自体は悪い事ではなく、むしろ誇りにすべきことでしょう。何かを達成した証であるのですから、それを誇るのは悪いことではありません。悪い(というか、敬遠される)のは、それを不必要にひけらかすことです。
とにかく、そういったステイタスを求める方が、ステイタスだけでなく実利もある航空会社の上級会員を目指すのも、正しいあり方かと思います。
<海外によく出かける人>
途上国によく出かけられる方は、ステイタスポイントがどんどん貯まっていくため自然と上級会員になっていきます。そして、上級会員であることは、特に途上国でその真価を発揮できるかもしれません。というのも、途上国のラウンジ以外の空間(ロビーなど)は治安や快適性が良いとはいいきれず、また空港の設備も日本のそれと比べると何ランクも落ち、さらにトイレなどの清潔感も劣ります。こうしたあまりよくない環境はラウンジに入ると一変するため、是非とも上級会員としての権利を行使したいところです。
また、途上国出張ということは飛行機の乗機時間も長くなるため、上級会員としての座席選びの優先権やアップグレードの権利が特に効果を発揮します。
<たくさん飛行機に乗っているな、と気づいた人>
案外多いのがこのパターンです。なんとなく出張や旅行が重なって、それなりのステイタスポイントが貯まったような気がする……と思ったのが5月か6月頃、というところからスタートするパターン。そのあと修行に励むことで、なんとか年内に所定のポイントを達成することでしょう。特にANAの場合は、1年頑張れば恒久的に上級会員の資格(=SFC)を獲得できるため、頑張ることによるメリットも大きいです。逆にJALの場合は、当該年に頑張ってもその年しか上級会員のサービスを受けることができない(つまり、修行をしてもその年のステイタスを獲得するだけで、JGC会員にはなれない)ので、あまり食指が進まないかもしれません。
ここで重要な点は、意識の切り替えです。
序盤は非効率ながらも偶然ポイントが貯まったのは、それはそれで喜ばしいことです。しかし上級会員を目指すチャレンジをすると自覚・決意して以降は、意識して効率の良い路線を探す必要があります。そんなにたまたま出張や旅行が年がら年中重なることは少ないはずですので、効率的かつ意識的にフライトをする必要が出てくるわけです。
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